院長(治療家)のご紹介
ごあいさつ
脳梗塞のリハビリに注力するようになって10年。
そのきっかけは、今思えば、一人の”おばあちゃん“が作ってくれたように思います。
私の祖母は私が生まれる前からおりませんでしたので、結婚後、妻の祖母が私の初めての“おばあちゃん”となりました。
膝を痛めていたおばあちゃんに施術してあげたことをきっかけに、私のことをとても気に入ってくれて、私も、品があり、可愛らしく、絵も上手なおばあちゃんが大好きになりました。
ある夏の暑い日。おばあちゃんが脳梗塞になり病院に運ばれました。
なんとか一命を取り留め、リハビリの日々が続きましたが、おばあちゃんは思うように回復はしませんでした。
それどころか、だんだん元気がなくなっていきました。
会いに行っても私ができることは手足をさすったりすることくらい。
それから、半年、私の初めてのおばあちゃんは天国に旅立っていきました。
大好きだったおばあちゃんに、何もしてあげられなかった。
このときの虚無感や後悔は、今でも忘れることはありません。
その後、不思議と脳梗塞の後遺症に悩む患者様に接する機会が増えました。
その度に、おばあちゃんへの気持ちを思い出し、「おばあちゃんにできなかったことを、目の前の患者様にはしてあげたい」という気持ちが強くなっていきました。こうして、当時の自分に足りない技術を補うべく、多くのセミナーに参加し、勉強を重ねることになったのです。
そこで、ある理学療法士の先生と出会ったことで、現在、百彩整骨院で行っている脳梗塞片麻痺の治療を確立することができました。
患者様の多くは突然発症した脳梗塞による後遺症のせいで、今までの日常生活を奪われ、自立した生活が非常に困難になります。
想像してみてください。
半身の感覚がほとんどなくなり、支えやバランスを失うという恐怖。
家の中でも思ったように動けないもどかしさ。
当たり前にできていた家族や友達との外出ができない悔しさ。
ご本人が目の当たりにするこうした苦しみは、私たちの想像を優に超えたものでしょう。
だからこそ、「指が1本動いた」「感覚がわかるようになった」「ほんの少しでも歩けた」という小さな変化が大きな喜びに繋がることを、脳梗塞後遺症の治療に携わる中で、患者様から教わりました。
私は、現在も後遺症に苦しみ、将来が不安で希望が持てない方に、絶対に諦めないでほしい、とお伝えしたいのです。
リハビリ方法や治療次第で、可能性はまだ残っています。
当院では、一人でも多くの片麻痺で苦しんでいる方の「良くなりたい」といった切実な希望を叶えること、そしてその方たちが発症前のように社会復帰ができることをめざし、精一杯、施術に取り組んでまいります。
それが、大好きなおばあちゃんが私に遺してくれた使命だと感じています。
おばあちゃんの絵
私がこの脳梗塞リハビリを専門的に行うきっかけになったのはおばあちゃんの存在があったから。
その初心を忘れないために、おばあちゃんが生前に描いてくれた絵を、治療院に飾っています。お花の絵も多いので、季節に合わせて入れ替えを行っています。
おばあちゃんの手紙
隆行様、真理様
先日は、わざわざ仙台にお寄り下さって私のひざの治療をして下さいましてありがとうございました。又、私のことをご心配下さり真理ちゃんから電話がありました。こちらから御礼の電話をすべき処すみませんでした。お蔭様にて調子がよいようでございます。隆行さんに色々と治療をして頂きまして、とにかく丁寧に心優しいお言葉にて心の中までいやされる感じが致しました。お二人揃って素晴らしい技術をお持ちで感心いたしました。今後共、健康に気をつけてお元気で多くの人々のためにご活躍下さいます様に、はるかに心からお祈りしております。
このたびは本当に有難うございました。
三月六日 和子
略歴・資格
1994年3月 | 東海大学卒業 |
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1994年4月 | ハートテニス企画入社 |
2002年4月 | テニスコーチをしながら柔道整復師の免許を取得しに東京柔道整復専門学校へ |
2005年4月 | テニスコーチを辞め、大田区の鍼灸整骨院にて勤務 |
2007年4月 | 新宿のカイロプラクティック接骨院にて勤務 |
2008年4月 | 所沢の整形外科にて勤務 |
2016年1月 | 入間市仏子にて百彩整骨院開業 |
- 【保有資格】 柔道整復師 (2005年3月取得)
治療家の齋藤隆行(さいとうたかゆき)です
ご自身の体をまかせようと思ったら、その治療家が何者なのかを知らないと、きっと不安になりますよね。
そこで簡単ですが、私のプロフィールをご紹介いたします。
柔道整復師になったきっかけ
幼い頃からやんちゃで体を動かすのが好きだったこともあり、大学を卒業したあとはテニススクールを運営する会社に就職し、コーチをしていました。
つい目の前のことに夢中になるあまり、子供の頃からケガはしょっちゅう。大人になっても仕事で手足を負傷しては、整骨院に通っていました。
ですから、私にとって整骨院は昔から、病院ともまた違う、とても身近な治療施設だったように思います。
あるとき、手首のケガで長期間にわたって整骨院に通っていたときのことです。
私の担当をしてくれた先生がとても親身になってくださる方で、ケガの状態だけでなく、身体の仕組みから身体を動かすコツまで、いろいろなことを私に教えてくれました。
先生の話はいつも興味深く、それに加えてメンタル面でも励ましてくれるなど、大きな支えとなってくださり、私はいつしか、その先生をとても尊敬するようになっていました。
「なんて良い先生なんだろう。自分もこういう人になりたい」
この出会いが、私の人生の大きな転機となりました。
先生の背中を追いかけようと、私は日中にテニスコーチをしながら、夜間は資格取得のため学校に通い始めたのです。
学業との両立は大変でしたが、3年かけて無事、柔道整復師の国家資格を取得することができました。
AMZ療法との出会い
資格取得後は、整骨院や整形外科に勤務し、多くの怪我や身体の不自由な患者様を担当しました。
わからないことがあれば医学書で調べたり、勉強会に参加したり、また学んだことは実際に患者様に触れさせていただくことで実践し、経験を積みました。
その頃から、私が担当する患者様の中には脳梗塞の後遺症に悩む方も多くいらっしゃいました。
しかし、当時の私は、強押しの手技や、ストレッチ、カイロプラクティック的な矯正の手技くらいしか、治療方法を知りません。
なんとか改善させたいと、自分が知る限りの様々な施術を行っても、直後は少し楽になってもらえるのですが、次に来院するときにはまた元の状態に戻るという繰り返し。
患者様は毎回「ありがとう」と言ってくださいますが、実際には本当に望んでいる結果を出せていない自分に対して、すごく不甲斐なさを感じていたのです。
そんな中、とあるセミナーで片麻痺に関しての経験豊富な1人の先生に出会いました。
それがAMZ療法を開発された安芸昌浩先生です。
これを読んでくださっているあなたは、もしかするとAMZ療法に半信半疑の気持ちをお持ちかもしれません。
そのお気持ちはよくわかります。なぜなら、私はそんなあなたの何倍も同じ気持ちを持っていたからです。
柔道整復師として骨や筋肉の専門家であり、これまでどんな施術をしても思うように効果が出なかったという経験もしています。そう簡単に何でも信じるというわけにはいきません。
ですから、安芸先生の施術で良くなった患者様を初めて見たときの衝撃はすさまじいものでした。
とにかく「なぜ?」という疑問で頭はいっぱい。しかし、それと同時に、これまでに感じたことのないくらい大きな希望に胸が高鳴りました。
「もし本当にこうした効果があるのなら、これまであまり力になれなかった患者様たちも救えるようになるのではないか」
こうして、私は安芸先生のもとで学ぶことを決めたのです。
独立、開業で信念をつらぬく
AMZ療法を知る前は、麻痺側をゆるめる施術をすることはあっても、良くしようとは考えてもいませんでした。これは、あくまでも対処療法のようなもので、その部位のことしか見えておらず、まさに「木を見て森を見ず」という状態です。
一方、AMZ療法は、麻痺側の感覚、運動機能を少しずつ取り戻していくことで、体のバランスをなるべく正常に近づけ、動かせる側にかかる負担を減らそうという治療法。
この麻痺側に働きかけるというアプローチがとても新鮮でした。
片麻痺と一言でいっても、患者様一人ひとりの体の状態は全く違います。そのため、施術ポイントの見極めをマスターするのに2年以上の時間を要しました。
実践で不足を感じる部分もあり、そこを補うために、これまでの整骨で培った経験と感覚を独自手技として取り入れるなどの工夫も加えました。
そして、何より大変だったのは、患者様にリハビリの概念を変えていただくということでした。
私が行う脳梗塞リハビリは、一般的に行われている訓練型リハビリと並行することができません。それをしてしまうと、どうしても良い方側の体の負担が減らず、それに加えて麻痺側の筋緊張も増加するため、効果が消えてしまうのです。
しかし、初めて体験される患者様の多くは、「毎日いっぱい歩くと良くなる」など、訓練型のリハビリの効果を信じて努力を続けてきた方ばかり。
そんな中、突然「運動しないでゆっくりしてください」と言われ、納得されなかったり、不安な気持ちから怒りをぶつけてこられる方もいらっしゃいました。
このような状態だったので、私の脳梗塞リハビリは、勤務先で思ったように取り入れることはできませんでした。
そこで、独立し、百彩整骨院を開業するに至ったのです。
私がめざすもの
AMZ療法と独自手技によるリハビリで、今では患者様の身体に負担が少なく、それでいてより良くして差し上げられるようになりました。
目標の社会復帰を果たし笑顔で治療院を卒業される方や、片麻痺の症状が重かった方が以前とは比べものにならないほど良くなっている姿を見て、私自身も勇気をもらっています。
しかし、脳梗塞後遺症と私の闘いはまだ始まったばかりです。
最近増えてきている若年性脳梗塞の後遺症による片麻痺。
以前は高齢の方がかかりやすいと思われていた脳梗塞ですが、今は30~40代の方の発症もめずらしくはありません。この世代といえば、まだまだ人生の折り返し地点です。
これから重い障害を背負って生きていく時間が長い分、5年後、10年後を見据えた「身体のためになる」リハビリをしていただくべきだと思います。
そして、こうした方々が症状を回復し、社会復帰をしていただければ、ご本人の人生が充実するだけでなく、日本の活力にもつながっていくのではないでしょうか。
私の目標は、新しい考え方のリハビリがあることを広く知っていただき、一人でも多くの患者様が脳梗塞の後遺症の悩みから解放されること。
そのために、微力ではありますが、今後も真摯に施術・活動を続けていきたいと考えております。