脳梗塞、または片麻痺のリハビリにメニュー、コースは必要?

片麻痺でお困りの方が、少しでも良くしたいと悩まれている事として、
歩き方を何とかしたい、手や足が動かせるようになりたい、痛みやシビレなどの症状を軽くしたい、構音障害や嚥下障害を良くしたい、高次脳機能障害を少しでも良くしたいなど・・・
皆さんが日頃悩まれている事で、どうにかしたいと思われた時、選択肢の中で治療院やリハビリ施設を決めるときにどのような事をお考えになって決めていますか?
- 患者様の声ですか?
- 通院できる所にあるのか?
- 施術料金は?
- 自分の症状に沿ったリハビリメニューがある?
- 有名な治療院またはリハビリ施設?
- 有名な先生?
- 良くなりそうな所、雰囲気がいい?
などいろいろ考えていらっしゃると思います。
その中でも今回は、
リハビリや施術のメニュー、コースに関して少し当院の考え方を述べてみようと思います。
- 上肢集中リハビリメニュー・コース
- 下肢集中リハビリメニュー・コース
- 歩行集中リハビリメニュー・コース
- 短期集中リハビリメニュー・コース
など
様々なニーズのメニューやコースを取り揃えた治療院やリハビリ施設が多く、それぞれに特色を出して片麻痺の機能回復に尽力されていると思います。
それでは、リハビリメニューやコースは本当に必要なのかを少し考えていきたいと思います。
リハビリメニューの必要性
片麻痺の症状で悩んでいる方にとって、ご自分の症状にはどのようなリハビリが良いのか?
ってわかりにくいですよね・・・。
でも自分の症状に沿った、または希望しているリハビリメニューやコースが明記してあると選びやすいですよね。
その点では、クライアント様のご希望に沿った内容であったり、またはご自身にどのようなリハビリが必要なのかという目に見える所での表示はすごくありがたいことだと思います。
クライアント様目線で考えた時、リハビリメニューやコースがあるととても安心感もあるし、ご自分の回復の道しるべとしては必要ではないかと感じています。
当院の目線から見たリハビリメニューの必要性とは
では、当院の目線からリハビリメニューやコースが必要かを考えてみた場合、
結論から言うと、
「必要はない」
と考えています。
なぜか?
人間は生まれてきたときに、体幹、頭部、上肢、下肢とパーツごとに分解された状態で生まれてきて、それから組み立てて一つの個体になったわけではありません。
人間は、生まれた時から1つの個体として頭部、体幹、上肢、下肢とつながりをもって、効率よく動かせるようになっているからです。
なので、部分的なパーツのみを良くしていく考えではなく、全体的にすべての身体を同時進行で施術を進めていく必要があるからです。
その中で、刻一刻と身体の状態が変化していく中で、集中的に部分施術をしなければならないことはあっても、クライアント様のご希望の部位を集中的に行うメニューやコースは当院の見解からして、はたしていかがなものかと思う事があります。
それは、ことわざに例えると、
「木を見て森を見ず」・・・細かい部分にこだわり過ぎて、大きな部分や本質を把握していない事
に例えれると思っています。
当院では、大局(身体全体)を見た中での部分(手足の動き、各症状)を考えていくことが大切だと思っています。
クライアント様目線からみたリハビリメニューの必要性とは
クライアント様目線からみたリハビリメニューやコースの必要性として、
- ご自分が希望しているリハビリや施術がわかりやすい。
- 今現在のリハビリに追加して、必要な施術やリハビリを取り入れやすい。
- 明確な方向性が示されているため、取り組みやすい。
- ご自分に必要な施術やリハビリだけをしてもらえる。
- 部分的な成果が見えやすい。
などがあげられると思います。
クライアント様にとっては、ご自分のやりたいことが明確に示されていて、わかりやすいことでも必要性はあると思っています。
当院のリハビリの考え方から見た時に、リハビリメニューやコースの必要性は?と言えば、
「???」
な感じです。
でもクライアント様にとっては、何をしてくれるのか明確でわかりやすいかもしれませんね。
※当院では、施術時間の違いによるコースだけは設けています。
まとめ
クライアント様目線で考えると、リハビリメニューやコースはあったほうがわかりやすいと考えています。
ご自分が希望しているリハビリや、症状に対して集中的に行えるリハビリを選択できるという明確な方向性が示されていることで、その方が思い描いているリハビリをすすめられるというメリットがあるからです。
一方、当院のリハビリ方針などから考えた時、リハビリメニューやコースは必ずしも必要ではないと思っています。
なぜなら、人間の体はすべての動作につながりをもって円滑に動けるようになっているからです。
また、クライアント様も刻一刻と身体の状態が変化しているため部分的な施術を集中して行うよりも、体全体を通した施術をすることで、クライアント様が目的としている回復の近道になりえるということが言えると思っているからです。
どちらの目線で良い悪いと考えるかは、施術を受けられるクライアント様またはご家族様のニーズによって、お決めになられれば良いことです。
当院の考え方として身体全体を見て、目的としている部分的な回復はもちろんのこと、身体の全体的な機能回復が早期にすすめばと思っています。
そのために必要な施術時間のみのコースを当院は採用しています。