脳梗塞後遺症・片麻痺のリハビリ『百彩整骨院』

成長させてくれたクライアントさんの卒業

 
この記事を書いている人 - WRITER -

平成29年2月頃~令和元年8月までの約2年半もの間、定期的に施術させていただいたクライアントさんがご卒業になりました。

本来ならば、どこまで回復していくのか私自身もクライアントさん同様に見届けたかったのは正直なところです。

しかし志半ばという所ですが、都合上やもうえない事象が起き、ご本人様、ご家族様で決断したことですので、当院としても今後のより良い回復を願うばかりです。

今回は、2年半の成長の軌跡を症例報告として皆様にお知らせできればと思います。

 

 

もっとも僕を成長させてくれたクライアント

片麻痺のクライアントさんを整骨院や整形外科などで施術していた頃、今でいうパワーリハビリ系による筋力強化、少しでも動きを改善したり、維持させようと関節可動域訓練やマッサージなどを行って対応していました。

当時は私自身も片麻痺施術の知識も経験も乏しく、高度なリハビリや施術を提供できているとは到底思えませんでした。

それに施術後は少し楽になっても、また次の日には元に戻ってしまうという繰り返しで麻痺の回復には程遠く、現状維持させるので精一杯でした。

そんな時、AMZ療法と出逢い片麻痺に対しての施術の考え方や進め方、リハビリ理論などを学び、実践していく中で、1人のクライアントさんと出会いました。

このクライアントさんは、ヘルパーさんからの紹介で平成29年2月頃に体験施術をさせてもらい、初回の施術の翌日に、

『動かなかった右指が動いた!!』

と喜ばれ、それから約2年半もの間のお付き合いになりました。

この方の施術を繰り返し行う中で、施術結果から課題をもらい、考え、次回どのような方針ですすめていったらよいのかを考えさせられました。

また、回復過程でどのようなリスク的な事が身体に起こったりと、良い方にも悪い方にも体の変化を実際に見れたことで大いに学ばせてもらいました。

今現在のクライアントさんを含め、今後の新たなクライアントさんの為に私の片麻痺施術に対する知識と経験値を長きにわたり積ませてもらい、成長させてくれたクライアントさんの1人だと思っています。

 

それではこの方の2年半の成長の軌跡を大まかに記述させていただきます。

片麻痺の症状で頑張られている方の励みや、当院の施術を受けてみたいという方の参考に少しでもなればと思っています。

 

 

50才 女性 脳出血による右片麻痺

平成28年 2月 脳出血を発症

~症状~

右片麻痺

・上肢はほぼ可動なし。

・下肢は脚を組む(上肢の補助あり)、足関節背屈動作をわずかに認める程度。

・ほぼ車イスでの生活が中心でした。(4点杖で介助しながらなら3~4m程度歩行できる)

・高次脳機能障害あり。(運動性失語、視野障害)

・会話のキャッチボールが上手くできない、無表情。(覇気がない)

・感覚障害強度→表在感覚レベル10段階で0~1程度、ほとんど右半身感じないレベル。

・片麻痺側を下にした寝返りも困難。(不可)

※ドクターには、一生寝たきりか良くて車イスと宣告されていた。

 

 

平成29年

2月   施術開始

・体験施術後、麻痺した指がわずかに動き出す。(特に中指、薬指、小指)

 

4月

・麻痺側を下にした寝返りもスムーズに可能になる。

・表在感覚少しづつ再生 1~2レベルへ。

・上肢のバンザイ動作わずかに動かせるようになる。

・4点杖歩行も見守りでも可能になってくる。※歩行距離は施術当初と変わらないレベル。

 

7月

・施術開始から5ヶ月で4点杖歩行安定感アップ。ほぼ介助なしでOKに。※ただし日常生活動作以外の歩行訓練、筋力トレーニングなどは一切なし。

・座位にて上肢体幹から30°ほど外転動作可能に。(まだまだ代償動作が多いが・・・)

・仰向け状態で右肩右ひじを軽く曲げながら右手を鼻の近くまでもっていけるようになる。

・指の動きも中指、薬指、小指はグーパー可能に(母指、示指が反応程度で可動なし)

・麻痺側を下にした横向き姿勢でも眠れるようになる。

 

10月

・出張ではなく来院施術へ、来院の際は車イス、院内のみ歩行(確認程度)

・当院入口の階段4段の昇降は不安定なため介助がまだまだ必要(特に昇りに約4~5分近くかかっていた)

・母指、示指少しづつ動くように変化

 

12月

・階段昇降動作もアップ(2分程度に)。※昇りのみ万一の為介助、下りは手すりにつかまり介助なしで降りれるようになる。

 

 

平成30年

2月

・階段昇りも4点杖にて介助なしで可能に。※股、膝関節を曲げ、分廻し動作ではなくしっかり昇降可能。

 

5月

・階段昇降安定感アップ、昇降スピードも当院入口までの階段4段を30秒程度で昇れるように。

 

7月

・麻痺した上肢の可動アップ。※前腕回内、回外動作ができるようになる。

・手を体の後ろにまわして両手で組めるようになる。

・手指のグーパー動作も以前より5指で少しづつできるようになる。※まだ分離した指の動きは出来ない

 

12月

・歩行速度アップもさることながら、右麻痺足への荷重力が上がり歩行時の重心バランスが左右均等になってきた。

・少しづつ手指の分離運動が可能に。

 

 

平成31年

4月

・表在感覚も施術当初から比べると10段階評価で6~7とレベルアップ。

・この頃からよく右半身があると言うようになる。(※今まで、右半身は消失していた感覚だったと)

 

8月

◆ 発症から3年半での当院での機能回復内容まとめ

・表在感覚 6~7割レベルへ

・麻痺側のつっぱり感、上肢、下肢ともに軽減。

・視野障害の改善 ※以前より視野も広くなり見やすくなっています。

 

ー上肢機能回復レベルー

・座位にて上肢屈曲50度~60度。上肢外転50度~60度まで可能に。

・前腕回内、回外動作が正常に近い可動域でスムーズに出来るように。

・手指分離運動可(※指おり1~10まで数えられるようになる) まだ実用性はありませんが・・・。

・歩行時に上肢の筋緊張が低下した状態で歩けるようになる。

※上肢全体的には、可動性を認めるもののまだまだ反射や反応の影響から実用的に使えるようになるまでは時間を要する状態である。

 

ー下肢機能回復レベルー

・足関節背屈可(※健側と比べても6~7割程度の可動範囲に回復)

・膝関節屈伸可

・股関節の屈伸外転内転、内旋外旋可

・4点杖での歩行可(介助なし)※日常生活レベルでの歩行しかさせていませんでした。

・階段昇降可(介助なし)※当院の階段昇降4段のみしかさせていません。

・下肢むくみ軽減 ※運動などによるむくみ対策は取っていません。

※下肢全体的には、麻痺足に荷重が多くかけられるようになり、少しずつですが分廻し歩行ではない正常な歩行に近づいてきました。

 

 

 

~注意~

機能回復には個人差があります。

全ての方に、上記のような機能回復を保証するものではありませんのでご注意ください。

まとめ

発症から1年経った時期から、約2年半にわたり定期的に施術させていただきました。

ドクターからも一生寝たきりか良くて車イスと言われていた方が、歩行や階段昇降も介助なしで自力できるまでになりました。

基本的には2年半施術の際は、ほとんどリハビリ訓練らしい訓練はせず、ご自宅などでも日常生活程度の動きにとどめておくように指導しながら、ここまで麻痺側の機能回復を遂げることができました。

片麻痺に方にとっては、一回の施術ではミリ単位の回復でしか進歩しませんが、継続して続けてきたことで大きな成果につなっがっていったのだと思っています。

これも、ご本人様の努力、ご家族様の協力があってこそだと思っております。

何より、当院の施術方針に賛同してもらい2年半という長い期間、定期的にお体の変化を見させてもらえたことが、これからのクライアント様により良い施術を提供できる基盤をつくってこれた方だと思っています。

自分を成長させてくれたクライアント様に感謝の気持ちでいっぱいです。

今後は、ご自身とご家族様でお体の管理をしっかりしてもらい、より一層の回復を願うばかりです。

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です